「アンダー・ザ・ロウズ」 虚構の劇団第6回公演
(このblog,一年以上放置してしまったが,また再開しようと思う)
まずは役者のみなさんの成長著しいことを大いに喜びたい.座・高円寺のステージが狭く感じられたのだ.次は,もう一回り大きい劇場で観てみたい.メンバーの踊りもずっとシャープなった.渡辺芳博さんと三上陽永さんは年末までには大ブレイクするであろう! ここで予言する.:-)
この脚本のテーマは「日本社会が持つある種の息苦しさ」であると理解したが,まだ推敲不足であると思う.震災,オウム事件が台詞の断片に出てくるが,それが全体のストーリに中で効果をあげているようには思えなかった.個人的趣味だが,せっかくパラレルワールドの設定をしたのだから「行動出来た自分」と「行動出来なかった自分」の対立をもっと鮮明に出したほうが良かったのではないか.キック・アスにヒントを得たと思しき,長谷レンジャーと三上仮面は傑作.でも昔に比べると観客は笑わなくなったなぁ.オープニングの仮面ダンスと舞台デザインは素晴らしかった.これこそ演劇的興奮である!
ある日どこかで (SOMEWHERE IN TIME)
TOHOシネマズららぽーと横浜
午前十時の映画祭を初めて鑑賞.1980年のアメリカ映画.9割以上の席が埋まり,一人客が多いようだ.年齢層は私くらい以降が大部分.この作品は歴史的名画かどうか議論が分かれるだろう.カルト的ファンがいそうな事も納得できるが,私にはトンデモ系の話に思える.主演女優のジェーン・シーモアはとても美しい*1.元気な頃のクリストファー・リーヴに感傷的な気持ちになった.舞台になったグランドホテルは,良いロケーションのようで,いつかいってみたいと思う.食堂のシーンで,サウンド・オブ・ミュージックそっくりの家族が一瞬映る.これは,クリストファー・プラマーが出演している事にひっかけた遊びであろう*2.
*1:ボンドガールを演じたこともあるようだ
*2:という事をWikipediaに追記してみた http://ja.wikipedia.org/wiki/ある日どこかで
2009年の洋画ベスト10
邦画は見た本数が少ないので省略.洋画のみ.
- サンシャイン・クリーニング
- 扉をたたく人
- 母なる証明
- 千年の祈り
- イングロリアスバスターズ
- 私の中のあなた
- チェンジリング
- カールじいさんの空飛ぶ家
- 007慰めの報酬
- パイレーツロック
ゴールデンスランバー
TOHOシネマズららぽーと横浜
2時間19分の映画ですが2時間14分くらいまで,あり得ない展開,奇妙な演出,突っ込みどころの連続でどうしたものかと思いながら見ていましたが,ラスト5分で打ちのめされました.まことに鮮やかなエンディグ.張り巡らされた伏線が一点に集結しました.レイモンド・チャンドラーに対するオマージュであったのだ.同時にこの意味不明なタイトルの意味もクリアになりました.作家がニヤリと微笑む姿が目に浮かんだ瞬間.むくむくと原作の伊坂幸太郎という作家に興味が湧いてきました.
若作りの竹内結子は,ワンパターンの演技ですがとても可愛らしい.濱田岳の2役には,家でかみさんに教わるまで気がつきませんでした.玄人好みの仕上がりです.