ボラット 栄光なる国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習

川崎チネチッタ

面白いが、相当に下品で悪趣味である。だから、この映画を勧める時は相手の趣味には充分注意しなければならない。さもないと、そのお友達は、あなたと2度と口をきいてくれなくなってしまうかもしれない。なにせ、比較的耐力のある私でさえ、映画を観ている最中は、中盤以降そのあまりのえげつなさに辟易してしまった程であるから。

映画を見終って、プログラムを読んで、真実を知って、あらためてもの凄い映画であることが解る。ドキュメンタリー風の作りがよく出来ていて、私も本当に主人公はカザフスタンから来た人なのだと思っていたほど。だから真実を知らずにいると、この面白さもよくわからない。

Bushのアメリカに腹を立てている人にはお推め。米国の右派に対する、強烈な批判、皮肉となっている。