グッドナイト&グッドラック

TOHOシネマズ川崎

米国については好きで嫌いで、嫌いで好きでという感情をもっておりますが、時々こういう映画が出てくるから、やっぱり好きだという事になってしまうのです。赤狩りと戦ったジャーナリスト、エドワード・モローの実話であります。題材は昔の話ではありますが、これは明らかに今日現在の政治状況にたいする批判になっている。やっとこういう映画が出てくるという事は、9/11以降ヒステリー状態だった米国が少しずつ正気を取り戻しつつある証左でありましょう...

そして一方、確かにそういう政治的メッセージの映画ではありますが、それを支える映画美術が痺れるほどCoolです。Jazzとスコッチと煙草と酒場を白黒映像で見事に捕らえました。これにアカデミー賞をあげられないというのが、ハリウッドの限界でしょうが、この際そんなことはどうでもよろしい。この映画美に、一人でも多くの人が酔って欲しいと思います。努々見逃すことなかれ。私も煙草覚えようかな。

追記:
日本語字幕のつくりが非常に凝っていて涙もの。この字幕作成担当者出てこい! 表彰状あげる。