君の涙ドナウに流れ ハンガリー1956

シネカノン有楽町二丁目

大いに期待外れでした。美男、美女(ハンガリーでは大スターらしい)が出てくるし、オリンピックのシーンのセットは大掛かり、大群衆のシーンもスケールが大きく随分と予算をかけているのはすぐわかります。しかし、話の掘り下げ方は浅く、どれをとっても大味で、ハンガリー動乱の悲劇を真摯に描こうという態度は見受けられません。いかにもハリウッド娯楽大作、ジェリーブラッカイマーか角川映画のような雰囲気です。ブダベストで市街戦となっていたほぼ同時期にオリンピックでハンガリーソ連が戦っていたという史実を知れたことのみが収穫でした。